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河川は農・工業や上水道の水源として、また漁業やレクリエーションの場として、人間との関わりが深い自然です。河川の礫には付着性の珪藻群集が発達しています。群集内の種類組成は、採集場所の物理環境や水質の違いによって様々に異なります。都市近郊の川は水質汚濁の影響が大きいので、珪藻を調べて水質判定を行うことは、人間活動の自然への影響を知る良い機会になるのではないでしょうか。
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珪藻がたくさん付着している石は、表面が黄褐色〜褐色をしています(写真1)。直径が20cmくらいの石を選びましょう。川辺からでも石は採れますが、長靴を用意すると川の中にも入れるので便利です(写真2)。 |
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石を採ったら歯ブラシで表面を強くこすります(写真3)。こうして付着している珪藻を掻き落とすのです。ときどきスポイトで川の水をかけてやり、掻き採った珪藻を洗い流してやりましょう。採集試料は瓶などに入れ、持ち帰ります。
一年を通して、珪藻はどの季節にも生育していますが、冬場から3月頃までは付着量が多くなります。これは冬季は雨量が少なく川の流れが安定し、石などの付着基物から剥離することが少なくなるのと、緑藻や藍藻と比べ珪藻は低温を好む種類が多いためです。 |
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