データ解析が好き。コンピュータも好き。そして何より、生物の遺伝や育種が大好き。 　そんなこんなですっかり生物測定学にはまり込み、いつのまにかそれを人に伝える責任ある立場になっていました。私が鵜飼保雄先生のもとで生物測定学を学んだ頃に比べると、生物に関連する情報の量や多様性は桁違いに大きくなっています。私は、情報が爆発的に増えていくこれからこそが、「生物測定学が我が世の春を謳歌する」ときだと思っています。現在私は、いろいろな人たちと共に胸躍る研究プロジェクトを進めつつ、一緒に春の歌を歌ってもらえる新しい研究者を育てるべく日夜奮闘しています。

学歴

• 昭和63年3月 大阪府立北野高等学校卒業
• 昭和63年4月 東京大学理科Ⅱ類入学
• 平成5年3月 東京大学農学部農業生物学科卒業
• 平成7年3月 東京大学大学院農業生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 修士課程修了
• 平成10年3月 東京大学大学院農業生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 博士課程修了

研究・職歴

• 平成10年4月 東京大学農学研究員
• 平成11年1月 科学技術特別研究員として森林総合研究所に派遣（ポスドク）
• 平成14年1月 生研機構派遣研究員として森林総合研究所に派遣（ポスドク）
  　森林総研では津村義彦博士のもとスギゲノムプロジェクトに携わりました。ここではDNA実験の技術や集団遺伝学や生態学を学ぶことができ、また、数多くの研究者と知り合うことができ、いろいろな意味で非常に成長できた時代でした。三宅島の緑化プロジェクトに携われたのも、貴重な経験となりました。
• 平成14年4月 農業技術研究機構中央農業総合研究センター若手育成型任期付任用研究員
• 平成17年4月 農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター主任研究官
• 平成18年4月 農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター主任研究員
  (平成20年2月-平成21年1月 米国コーネル大学でUSDA-ARSのJean-Luc Jannink博士およびMark Sorrells教授のもとで在外研究員）
• 平成22年4月 東京大学大学院農学生命科学研究科　生産・環境生物学専攻　准教授
  
• 令和5年4月 東京大学大学院農学生命科学研究科　生産・環境生物学専攻　教授
  現在に至る

受賞歴

• 学会賞
  • 平成21年3月 平成二十年度日本育種学会奨励賞受賞
    タイトル「育種学情報のデータマイニングと効率的解析のためのプログラム開発」
• 論文賞
  • 平成28年8月「9th International Conference on Intelligent Robotics and Applications」ICIRA2016 Recognition Award
  • 平成28年8月 日本シミュレーション学会ベストオーサー賞　「【小特集】作物の遺伝的改良を高速化するための機械学習とシミュレーション」（シミュレーション34巻4号）
  • 平成27年3月 日本育種学会論文賞受賞
    受賞論文「Yabe S, Hara T, Ueno M, Enoki H, Kimura T, Nishimura S, Yasui Y, Ohsawa R, Iwata H (2015) Rapid genotyping with DNA micro-arrays for high-density linkage mapping and QTL mapping in common buckwheat (Fagopyrum esculentum Moench). Breeding Science 64:291-299」
  • 平成26年3月 日本育種学会論文賞受賞
    受賞論文「Iwata H, Hayashi T, Terakami S, Takada N, Sawamura Y, Yamamoto T (2013) Potential assessment of genome-wide association study and genomic selection in Japanese pear Pyrus pyrifolia. Breeding Science 63:125-140」
  • 平成24年3月 日本育種学会論文賞受賞
    受賞論文「Hara T, Iwata H, Okuno K, Matsui K, Ohsawa R (2011) QTL analysis of photoperiod sensitivity in common buckwheat by using markers for expressed sequence tags and photoperiod-sensitivity candidate genes. Breeding Science 61: 394-404」
  • 平成23年3月 日本育種学会論文賞受賞
    受賞論文「Ebana K, Yonemaru J, Fukuoka S, Iwata H, Kanamori H, Namiki N, Nakagasaki H, Yano M (2010) Genetic structure revealed by a whole-genome single-nucleotide polymorphism survey of diverse accessions of cultivated Asian rice (Oryza sativa L.). Breeding Science 60: 390-397」
  • 平成21年2月 平成20年度中央農研論文賞受賞
    受賞論文「Iwata, H., Y. Uga, Y. Yoshioka, K. Ebana, and T. Hayashi (2007) Bayesian association mapping of multiple quantitative trait loci and its application to the analysis of genetic variation among Oryza sativa L. germplasms. Theoretical and Applied Genetics 114: 1437-1449」
  • 平成19年3月 日本育種学会論文賞受賞
    受賞論文「Iwata, H., S. Ninomiya (2006) AntMap: constructing genetic linkage maps using an ant colony optimization algorithm. Breeding Science 56: 371-377」
• その他
  • 平成28年8月 日本シミュレーション学会 ベストオーサー賞「【小特集】作物の遺伝的改良を高速化するための機械学習とシミュレーション」（シミュレーション34巻4号）
  • 平成28年8月 「9th International Conference on Intelligent Robotics and Applications」ICIRA2016 Recognition Award
  • 平成22年2月　「ＴＸテクノロジー・ショーケースinつくば2010」ベストプレゼンテーション賞
    
    受賞時に江崎玲於奈先生と握手ができました。感激しました。

テレビ・新聞等

• 2014年12月20日 日本経済新聞 「イネの生育、無人飛行機で管理　農家のコスト削減 東大・凸版など３年後実用化へ」
• 2014年12月5日 テレビ東京 「未来シティ研究所」＃10 「IT農業」
• 2014年10月18日　日本経済新聞 無人航空機、作物の生育細かく把握 ＩＴ農業で低コスト高品質 日本人とコメ（２）」
• 2013年3月26日 日経バイオテクOnline 「東大とJST,神大、生物研、NARO、ゲノミック選抜モデルでイネ雑種第2代の出穂を予測、DNA多型解析は1品種当たり数千円」
• 2013年2月18日 日本経済新聞 「バイオ燃料作物、耕作不適地で　東大など開発へ」