2009.5.14
携帯解答サイト: http://lbm.ab.a.u-tokyo.ac.jp/~omori/k/
- 中央値,四分位範囲の計算
-
第6問:データ数(n)
内訳 |
解答者数 | 間違い |
正 解 |
---|
人数 |
34 | 9 |
34 |
|      |
第7問:メディアン(中央値)
内訳 |
解答者数 | 間違い |
正 解 |
---|
人数 |
31 | 37 |
27 |
|
第8問:四分位範囲の下限(25%点)
内訳 |
解答者数 | 間違い |
正 解 |
---|
人数 |
29 | 50 |
21 |
|      |
第9問:四分位範囲の上限(75%点)
内訳 |
解答者数 | 間違い |
正 解 |
---|
人数 |
29 | 31 |
25 |
|
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-
メディアンや四分位範囲は,最初間違えた学生も多かったが,できるようになってよかった.
4-5.データ操作
- 中心化:中心化データ=データ−平均値=
xi−x-
データの偏差を取ること.中心化データの平均は 0.
- 標準化:標準化データ=(データ−平均値)/標準偏差=中心化データ/標準偏差
標準化データ(zi)の平均は 0,標準偏差は 1,(分散も1).
データを標準化すると比較がしやすくなる.
(->偏差値:平均50,標準偏差10に得点を標準化したもの)
-
例題
- 先々週取り上げたデータ
9,4,6,5,-4,2,-1, 3
の平均は 3,標準偏差は 4.1 であった.これより,
データの最小値 -4 と最大値 9 の標準化した値を求めよ.
解答
最小値 -4 に対しては,(-4 - 3)/4.1 = -7/4.1 = -1.7
最大値 9 に対しては,(9 - 3)/4.1 = 6/4.1 = 2.195 = 2.2
-
問題
-
あるクラスの英語得点と国語得点の代表値が以下の表のようであった.
| 平 均 | 標準偏差 |
英 語 | 58.6点 | 11.6点 |
国 語 | 54.2点 | 16.0点 |
- 例題:A君の得点は英語,国語とも65点であった.A君の英語得点の標準化値と偏差値をもとめよ.
- 解答
標準化値:z英語 = (65 − 58.6)/11.6 = 0.55
偏差値:50 + 10×0.55 = 55.5
- 問:A君の国語得点の標準化値(小数第2位)を,数値解答テスト第10問で送信せよ.
- 問:英語と国語,どちらの方が成績が良かった
と言えるか.選択肢解答テスト第1問で送信せよ.
-
1.国語の方がよい |
2.英語の方がよい |
3.国語と英語は同じ |
-
- 上の解答の理由を掲示板に投稿せよ.
5. 正規分布
5-1.正規分布とは
正規分布は,数量データの分布を表す最も重要な分布である.そのわけは,
- 身長,体重など正規分布に従うデータが多い(経験的知識)
- どのような分布をもつ母集団からのサンプルであっても,データの平均値はデータ
数を増やせば正規分布に近づく(中心極限定理)
平均 μ(ミュー),分散 σ2(シグマ 2 乗)の 2 つの
パラメータ(母数)で形が決まる.
釣りがね型の分布
標準偏差 σ が小さいほど中心に集中した分布になる.
確率変数 x がこの正規分布に従うとき,x 〜
N( μ,σ2 ),と書く.
正規分布の密度関数は,以下の通り.
5-2.正規分布の形状
平均 μ と分散 σ2(標準偏差 σ)の違いにより分布の形状がどのように異なるかをみてみよう.
左下図をみると,平均 μ は分布の中心的な位置を表している.また右下図をみると,標準偏差 σ は分布の拡がりを表している.
すなわち,σ が小さいと分布はより平均の近くに集まり,σ が大きいと分布は幅広い範囲に拡がる.
5-3.標準正規分布 N(0, 1)
平均 μ = 0,分散 σ2 = 1(標準偏差も1)の正規分布を標準正規分布という.
正規分布との関係は以下の通り.
-
正規分布 |
    標準正規分布 |
平均:μ,分散:σ2    
|
    平均:0,分散:1 |
x 〜
N( μ,σ2 ) |
    z 〜 N(0,1) |
z = (x − μ)/σ |
     x = μ + σ*z
|
|
標準正規分布累積確率表
z の値 |
0.0 | 0.1 | 0.2 |
0.3 | 0.4 | 0.5 |
0.6 | 0.7 | 0.8 |
0.9 | 1.0 |
累積確率 |
  0.500 |   0.540 |   0.579 |
  0.618 |   0.655 |   0.691 |
  0.726 |   0.758 |   0.788 |
  0.816 |   0.841 |
1.1 | 1.2 |
1.3 | 1.4 | 1.5 |
1.6 |
1.64 |
1.7 | 1.8 |
1.9 | 1.96 |
2.0 | 2.58 |
3.0 |
  0.864 |   0.885 |
  0.903 |   0.919 |   0.933 |
  0.945 |
  0.95 |
  0.955 |   0.964 |
  0.971 |   0.975 |
  0.977 |   0.995 |
  0.999 |
- 標準正規分布累積表の使い方(小数第1位)
以下のデータの代表値を小数第1位まで(小数第2位まで求めて四捨五入する)求めよ.
計算には電卓等を用いてよい.解答は数値解答テスト2で送信(半角数字)
すること.
第11問:標準正規分布 N(0, 1) で,1以上にデータの何%を含むか.
第12問:標準正規分布で,-2以下にデータの何%を含むか.
第13問:標準正規分布で,-1から1までの間にデータの何%を含むか.
第14問:標準正規分布で,-1.96から1.96までの間にデータの何%を含むか.
第15問:平均50点,標準偏差10点の正規分布 N(50,100) で,50点以下にデータの何%を含むか.
第16問:平均50点,標準偏差10点の正規分布で,35点以上にデータの何%を含むか.
第17問:平均50点,標準偏差10点の正規分布で,上位5%以内に入るには何点(整数)あればよいか.
第18問:1万人が受けたテストの平均は50点,標準偏差は10点であった.70点の学生の順位.
Copyright (C) 2008, Hiroshi Omori. 最終更新:2008年 5月 8日