「日本晴」収量データ:平均値からの類推  (施肥量と栽植密度が水稲収量にもたらす影響を調べる)

 まず, 「日本晴」品種の 2000年度収量データ を題材にして,施肥量と栽植密度が収量に与える影響を解析してみる.
 いま,収量の値を処理組み合わせでラベルをつけ,Xijk と表すことにする. ここで,i は栽植密度の水準で,j は施肥量,k はブロックである. 試験区 2 の収量値 307.8 に対するラベルは,X111 となる.つまり,この試験区 2 では, 密度が水準 1 (疎植)で,施肥が水準 1 (施肥無),ブロック1という処理を行った結果, 収量が 307.8 であったことになる.

各処理ごとの収量平均
  水準1   水準2   水準3  
密度(i)450.3472.0 
施肥(j)375.7452.5555.4
ブロック(k)424.8497.5 
    
栽植密度と施肥量水準の組み合わせ平均
  施肥量1(無) 施肥量2(少) 施肥量3(多)
栽植密度1(疎)346.4455.6548.9
栽植密度2(密)405.0449.3561.8
 
施肥量水準に対する収量
収量

 興味が持たれるのは,栽植密度の違いや施肥量の違いにより,収量が異なる かどうかということである.これを調べるためには,各処理ごとの平均の表 を見ればよい. 栽植密度の違いによって 収量はあまり違わないようにみえるが,施肥量が多くなると収量も 増加しているようにみえる.また,ブロック2の方が多少「でき」がよかったように みえる.ブロック全体ではまったく同じ処理組み合わせを行っているのだから ブロックの間には差が無いのが望ましい.しかしながら,地力の差や 学生の栽培管理の巧拙,測定誤差などのもろもろの影響により差がでてくる.
 次に,密度と施肥の処理組み合わせによる収量の違いもみてみよう. 表のデータや右の図 をみると,密度水準にかかわらず施肥量を増加させると収量も増加している 様子がわかる. 処理平均を計算した結果類推されることは,「日本晴の収量は,栽植密度によっては違わないが, 施肥量によって異なり,その異なり方は栽植密度水準の違いには影響されない.」 ということであるが,この類推がどの程度正しいかはこのままではわからない. これに答えるのが分散分析として知られる統計手法である.


Rのコマンド


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最終更新日:2004年 5月20日