類似度の視覚化    (類似度による庭景観写真の評価)

 対象間の類似関係もしくは非類似関係が与えられると, 多次元尺度法(MDS: Multi-Dimensional Scaling)により対象全体の 構造が視覚化できる.これは, 類似した対象どうしを近く,類似していない対象どうしを遠くに配置させることにより, 対象の布置を求める手法である.
 MDS には計量的(metric)MDS と非計量的(non-metric)MDS とがある.計量的MDS は対象間の 非類似関係が,対象間距離と比例していると考えられるときに用いられる. しかし,非類似関係は色々な方法で推定されるので,距離と比例関係にあることは あまりないと思われる.このようなときに計量的MDS を適用すると布置に歪みが生じる 場合がある.このため非類似度の数値ではなく大小関係のみを用いた非計量的MDS が実際の データではよく適用される.
 多次元尺度法は,なるべく小さな次元でストレスが小さな(0.1程度)布置をみつけ て対象間の距離情報を視覚化しようとしたものである.

多次元尺度法(MDS)


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最終更新日:2004年 5月20日