ミクロの生物「珪藻」から川の環境を見つめてみよう
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細胞の構造
1-4. 鞭毛

1-4-1. 鞭毛をもつ細胞


細胞珪藻の栄養細胞には鞭毛はありません。また、栄養細胞は2分裂によって増殖しますが、この時にも鞭毛を持った細胞は現れません。鞭毛細胞は有性生殖をおこなうとき、しかも中心珪藻の精子のみに現れます(羽状珪藻の有性生殖はアメーバー状運動をする同型配偶子によっておこなわれます)。

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1-4-2. 管状マスチゴネマをもつ鞭毛1本のみ!

 珪藻の精子の鞭毛は1本です。珪藻の仲間である他の不等毛植物はすべて鞭毛が2本ありますので、1本というのは大変珍しい特徴です。その表面には管状マスチゴネマと呼ばれる小毛が生えています。精子はこの鞭毛を前方に揺らしながら泳ぐのです。さらに鞭毛内部の微小管は多くの生物でよく知られている9+2構造ではなく、9+0構造で中央部に微小管を持たない特徴的な構造をしています。

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1-4-3. ストラメノパイルの一員


 この管状マスチゴネマのある鞭毛をもつ生物のグループはストラメノパイル(ラテン語で意味は:麦わら+毛)と呼ばれます。これは近年明らかになった、藻類、菌類、原生動物といった従来の分類の概念を越える、より生物学的な大系統群です。この系統群には珪藻を含む不等毛植物、菌類とされていた卵菌、サカゲツボカビ、ラビリンチュラ、そして原生動物のビコソエカ、オパリナ、太陽虫が含まれています。。

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